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International Energy Conservation Code

アメリカの建築物に関する国際省エネルギー規定(IECC:International Energy Conservation Code)のセミナーに参加してきました。

私が見る限り主なアメリカ人の生活は、一人一台車を持ち、真冬でも室内はTシャツ、ゴミのリサイクル意識は低く、エネルギー資源を無限に捉えている様です。ただそんな国民意識の改革の必要性か、逆にエネルギー効率を促進することが急務となっており、省エネに関する様々なキャンペーンや、それらに関わる法制化はアメリカでは随分盛んに行われているようです。今日参加させて頂いたセミナーも施工や設計の専門者に無料で開催され、普段現場で働くプロの方々が積極的にセミナーに参加し、熱心な勉強会でした。

主な省エネ基準は私が日本で学んだものに近く、馴染みのある内容でしたが、アメリカならではと感じた基準もいくつかあったので紹介します。

①アメリカは暖かい地域から寒い地域まで気候範囲が広く、州によって省エネ基準が違い、各州がそれぞれ独自に省エネ基準を法制化しています。8割の州がIECCの省エネ基準として採用しており、米国エネルギー省は、各州独自の建築規定を達成する取り組みのために、助成金を出して応援しています。

②特に断熱規制に関しては細かく規定され、窓のためだけの省エネ性能を認定する団体(NFRC)が特別に存在しています。断熱・気密性能など、窓に必要な性能は全て数値化され、誰が見てもわかるようになっています。今まで私たちの現場に寄付された窓に貼られているシールの意味を今日初めて知ることもできました。(窓メーカー名、商品名、製品詳細、日射熱取得率、可視光線透過率、気密性などが数字になってすべての窓に貼られているのです。)

③断熱性を重視するため、アメリカでは多くの地域で断熱性の高い樹脂窓が採用されています。日本にいた頃にはサッシといえば「アルミサッシ」と考えていましたが、こちらでは殆ど樹脂性です。「樹脂性はデザイン性が低い」という認識を日本にいた頃に植え付けていたので、アメリカに来てから「あれ?みんな樹脂サッシだ。」と驚いていましたが、今日、その理由が理解できました。

これからの時代、省エネを意識せずには建築をやれない様です。勉強しなければ。

 

1 Comment
  • Saemi.K

    January 29, 2012 at 5:04 pm

    なるほど。州ごとで規定があるんだね。
    個人の意識は低いとしても、制度としては整ってそうだね。
    日本のエコカー助成とかエコポイントは
    一時的で逆に忘れ去られつつある気がするよ。

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