How do you feel art everyday?
この週末はParkCityのメインストリートを使ってアートフェスティバルが行われています。すでに毎年の恒例行事として住民の皆さんに愛されいる様で、予想以上の盛り上がりでした。
もちろん、素晴らしい作品が多いので賑わっているのですが、このお祭りを冷やかしに行くだけでも参加料(10ドル)が必要となるのに、なぜこんなにイベントが成功しているのか、日本ではアートフェスティバルの成功が困難と言われているだけに、何が違うのかを観察しながら楽しんできました。
1、徹底的に街が協力して成り立つ「アートで街起こし」
このフェスティバルの間は、街の中心部への入場が規制されます。例えば、メインストリートにあるレストランはもちろん、郵便局でさえ、有料ゾーンの区画に入ってしまいますが、そんなことにはお構いなく街の一番いい部分がイベントに提供されます。日本でこんな思い切った協力って可能でしょうか?
2、家族づれで参加のアートイベント、街のイベントが家族の行事にもなる。
イベントは有料ゾーンで囲われていますが、小さな子供は無料です。子供のアート体験ブースや、ファイスペイントブースも賑わっており、家族連れの姿が目立ちます。結局、「玄関に飾る絵にこんなのはどう?どう思う?」と夫婦間、親子間で話すうちに、その子供の頃から芸術購入の場が身近で(日本だと、家電量販店に家族でいく様な感じでしょうか?)、無名の芸術家の作品は高額ではないので、初めて自分で芸術作品を購入したのがこのイベントだった、などとイベントがどんどん身近になり、街のイベントが家族の行事にもなっている様に感じました。日本でいうと、子供の頃に必ず行った神社のお祭りでの水風船やりんご飴の様なものでしょうか。とにかく作品が身近なのです。
3、飾って演出するインテリア空間、アート好きというステータス
日本とアメリカでの決定的な芸術と距離の違いを生み出す原因は住空間にあると思います。家が大きいアメリカでは当然壁面積も大きく、芸術作品を飾る甲斐があります。また、ホームパーティーを良く行うアメリカでは、家にお客さんを招く機会も多いので、家の中にセンスの良い芸術作品が飾ってあるということは、かなりのステータスにも繋がります。日本人はシンプルな空間を好む、という根本的な趣向もありますが、日本で見受けられる多くの場合は「こだわりのあるシンプルな空間」というよりも「意図しなかったために出来た殺風景な空間」になてしまっている場合多いとも感じます。よく考えれば、ヨーロッパの住宅は日本と同じ程の大きさだってよく見かけます。けれども住宅の中にはたくさんのアートを楽しんでいる形跡がある。。。日本人のとっては、まずは自分の好みの部屋について考えたり、自分の家に人を招く、そんなことから始めると、芸術作品がもっと身近になるかもしれないと感じました。
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