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Concrete wall work

一週間ぶりの現場は様変わりしていました。前セッションで終了したコンクリート基礎の上に、コンクリート壁の型枠、鉄筋作業が施され、型枠が取り外された部分からは仕上げを確認することも出来るようになっていました。

concrete wall rebers

texture of our concrete wall

“Hello” from top of the wall.

Voting for the clear story.

作業内容

基礎立ち上がり部分、セメント(灰色ポルトランド):砂:砂利=1:3:3

ピンクコンクリート壁部分、セメント(灰色3、白5):砂(site sand 1、wash sand 1):砂利(細)=1:3:3、顔料

本心で言えば、セメントも顔料も使わず、自然の素材で壁を構成したいというのが私の望みでしたが、今回のデザインでそれを実現するには、時間も労力も数倍必要となる版築壁を採用する必要があり、スケジュールと法規に規制があったため断念して上記の配合となりました。結果的にはDesignBuildBLUFF史上初のコンクリート構造を経験することになり、学ぶことが多くありいいのですが、過程をしっかり記録して今後も推奨すべき工法なのか判断していきたいと思います。

Nice weekend with my father

さて、待ちに待った週末。お父さんが日本から私たちを訪ねてきてくれました。大した持てなしは出来ないものの、私たちの日常を味わってもらい、そして世界的に有名なスピードレースの観戦という非日常的も紹介することが出来ました。あっという間の数日間でしたがゆっくり話すことができ、本当にうれしい週末でした。

Welcome BBQ at our terrace.

Morning walk at our neighbor.

Main Event “World of speed on Salt Flat.”

Entirely Flat and White.

a cool start line

Watch a speed race with my father.

On the way to Utah. “Mission San Xavier del Bac”

家への長〜い15時間ドライブの途中ですが、せっかくなのでより道をしながら帰ることにしました。その中でもTucson南部にある”Mission San Xavier del Bac” は見応えがありました。

300年ほど前の17世紀後半に建てられたこの教会は当時はメキシコ領だったこともあり、装飾や資料にはスペイン語のものばかりで、サボテンのランドスケープを初め、アメリカ色ではなく、完全なメキシカンスタイルを見ることが出来ました。日本の美を考えさせられる左官講習の後だったこともあり、「漆喰の白」ではなく、ぎらつく太陽の下で目を向けられないほどの「純白」に文化の違いを感じました。ちなみに内部装飾は極彩色であらゆるところがペイントされており、外部とはかなりの対比があるのも見所でした。

Natural & Local material

土を使った左官だけでなく、漆喰講習も有りました。漆喰の勉強の中で面白かったのは「素材」について。

現代では既製品を買ってくるのが一般的ですが、例えば中に漆喰に混ぜる「糊」であれば、海に囲まれた日本であれば、海藻である角又から糊を採取して、サボテンに囲まれたメキシコであれば、サボテンの粘性のある樹液から糊を採取していました。

漆喰の主材料である石灰であれば、海産物を食べる日本ではゴミとなる貝殻を焼いて石灰を作り、石灰岩がとれる場所ではそこから石灰を作る。

土地ごとで手に入れられるものを材料にして何かを作っていた。そんな当たり前のことを忘れかけていて、[その材料はどこで買うの?]とつい考えてしまう自分に気づいてきまいました。

Cooking Seaweed (from Yoshi’s image)

ということで、今日は左官職人の小林さんが、それぞれ角又を糊として作った漆喰、サボテンを糊として作った漆喰を教えてくれました。

Trio ( from Yoshi’s image)

実践もさせて頂きました。サボテンを使った方は少し鏝滑りが悪く、素人でもその違いが分かるほどでした!面白い!

Challenge to Shikkui Finish (lime plaster)

Japanese Plaster at Canelo, Arizona “Part 3”

実践練習もあります。まずは基本の鏝と鏝板の使い方から。ほとんどの参加者が普段から左官を生業としているものの、鏝の形も違えば、塗る方法も日本の方法とは異なります。ただ、ここでは日本流をみんなで練習です。(実は外はハリケーンの影響で大雨嵐!小林さんは嵐に負けぬ大声を張り上げてみんなに説明して下さいました。)

How to use Hawk & Trowel.

小林さんの実践中はみんなビデオを構えます。拝見しているときはアイロン掛けの様にキレイにスイスイと鏝が動いているのですが、いざ自分でやるとやはり難しい!でも壁に向かって作業に集中するのはなんとも気持ちの良いものです。

Great example by Kobayashi-san.

 

Let’s practice !

Practice !

 

 

Japanese Plaster at Canelo, Arizona “Part 2”

ワークショップでは左官職人である小林さんが、惜しみなく彼の技、知識を私達に伝えてくれます。そして同時に”美意識”についての考え方も伝えてくれました。もちろんこの美意識はそれぞれの国の文化で大きく変わってくるもの。例えば、ここアリゾナではメキシコ的な造形、ネイティブアメリカンの造形が良く映え、曲線が多様されます。ただ、日本の左官技術は日本の深くて潔い美意識が根底にあり、やはり日本人以外には理解しがたいものです。日本人の私達ですら、その厳しいまでの美意識についていくことはなかなか難しいものです。ただ、やはり本当に大事にしていきたいたい意識です。

Japanese traditional base with bamboo. 竹舞 Komai

11時のおやつの時間が来ました。スイカがそのおやつですが、なんと「スイカ+塩」ではなく。「スイカ+ライム+唐辛子」がメキシコスタイルなのです!驚きでしたがこれがまた良く合って美味!

Watermelon short break with lime and “RED PEPER” !

今回の関係者の中には日本の鏝をアメリカで販売している方々も居て、大小、形も様々な鏝が机いっぱいに広がりました。小林さんの鏝さばきや日本の職人にとっての道具の大切さを実感して、みんな日本の鏝に興味深々です。こんなにたくさんの日本の鏝をたくさんの日本人以外が囲んでいる光景はなかなか面白いものでした。

“Tool is myself” It’s important policy of Japanese artisan. It’s same for these Western !

そして、午後は「大津磨き」と呼ばれる土を主成分とした磨き仕上げの技法を教わりました。こちらでは、「磨くからにはピカピカに」という美意識ですが、やはりこのしっとりとした鈍い磨きが奥ゆかしい美しさを良く表していて、日本らしさを感じさせます。

Demonstration of ” Ootsu Polish” by Kobayashi-oyakata.