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Plaster with trial and error

本来ならば学生が率いる作業をスタッフがサポートするところですが、今回の左官作業についてはついつい大部分を私たちが引き受けてしまい、外壁、内壁合わせほぼ全ての仕上げ左官作業を2人でやっています。学生には申し訳ないですが、左官に関しては私たちの勉強の場、練習の場となっています。試行錯誤を繰り返しながら配合、塗り方など、毎日何かしら学んでいます。だいぶ平らな壁に近い仕上げにする技術が見についてきました。

(今日学んだこと)

:下地による水はけスピードの違い。コンクリートブロックのモルタル下地(早い)、ストローベールの土壁中塗り下地(やや早い)、合板の石膏下地(普通)。

:合板の「のり」による黄ばみは1cm ぐらいの厚みではまだ浮いてでてくる。下地を厚くする必要あり。

(反省点)

:学生に左官作業の大変さを教えわすれました。次回からは作業の責任は学生に任せつつサポートするやり方をもっと学ぶ必要があります。

 

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Sunset after doday"s work at p,m 8:20.

How should we expect troubles ?

昨年9月のデザイン学期から始まり、今回の学生とは長い付き合いになりました。プロジェクトは最終的に上手くまとまりそうなので安堵していますが、思い返すと様々なトラブルがありました。ただ、トラブル発生時には「えっ!なんで?!」と思う様なことでも、今から思えばどんなトラブルにも予兆はありました。

特にこのDesignBuildBLUFFの現場は、契約書を交わすプロ同士での現場ではなく、素人の学生同士が作業をする「教育としての建設現場」です。そこで一般社会の建設現場では気を使わなくていい部分までスタッフが気を回し、手配をする必要も出てくるのです。(道具の使い方、メンテナンス、怪我、行程の段取りから、学生のプライドを傷つけずどう導くか まで)もちろん現場も小さいのでどうにか私たちでも運営することができていますが、それでもまだまだです。私にとっては英語力不足によるミスコミュニケーションも加わるので、今回メインスタッフの一人として初運営したこの現場では多くの失敗から多くを学んでいる様な気がします。

:各学生のキャラを読む。(トラブルメーカーとなりうる学生はだれか。発言に要注意。大事なことを隠してしまう学生、責任から逃げる学生、誰かと一緒でなければ動けない学生など)(大体、設計時の姿勢がそのまま現場にも現れます。)

:学生のキャパを読む。(1を言って10を知る学生から1を10回言って1を知る学生まで)

:役割を明解にする。責任がとれないことはやらない。(例、スタッフが居ない場でクライアントと勝手に約束しない。)

:スケジュールと予算管理の大切さを刷り込む。(例、予算が無いのに勝手に買わない。支払い、ある上限を超える金額の買い物はスタッフの了解を得てから購入すること。)

トラブルが起こるたび、「そうか、ここまで説明する必要があるのか」と驚きあきれることもありましたがここに学校教育と、実社会の差が現れているのかもしれません。

来期に活かし、いかにもっと楽しくDesignBuildするのか、スタッフが疲労ではなく、笑顔で仕事をするためにもしっかり掘り下げて考える必要があります。また、どんな学生でも頑張る姿を知ってしまうと、責めることは難しいので、なおさらトラブルが起こる前にそれらを予期する必要が出てくるのです。

 

 

 

 

Traveler

毎週の様に家のあるマウンテンリゾートのPark Cityと、建設作業を行う砂漠のBluffを往復する日々が続いています。真夏の2ヶ月をのぞいて繰り返されるこの日々と、その中に日本への旅行やその他の米州で訪れる旅行を含むと、なんだかどこが家なのか分からなくなってきます。

ただ、現代はパソコンさえあればどこでもオフィスになるし、長い移動時間はpodcast等を楽しむ時間として快適でもあります。体の声にしっかり耳を傾けている自信はありませんが、どこでも良く寝れて食欲もあるのできっとこの移動がストレスではなく活力になっている様です。

またいつも身軽にしていられることも私の好みと良く合います。ただ、所持品に関しては自分の定番さえあればよく、その他ものへの執着がだんだん薄くなって気がしています。

Weekend work at PCDS

昨日の雪が止み、今日は晴天です。肌寒いものの昨日の分の作業を取り戻すため、Park City Day Schoolに来て子供達がいない中作業を進めます。誰にも見られていないので、存分に作業ができます。

明日からはユタ南部Bluffでの作業が再開され、その後は日本に滞在することもあって作業は今日を終えると残りは6月となる予定です。ただ、建物の骨格がをより分かりやすく伝わる程度まで完了させたいと思っています。それは昨日ある生徒が”Now, I can see the building!” と言っていましたが、彼らが休み明けに学校に戻った際には自分達が絵に描いていた建物がどれ程の大きさだったのか、どんな高さで、これからどうやって仕上げていくんだろうと、興味を持ってもらいたいと思っているからです。

結局、触覚の様な2本の大きな梁を設置したところで作業は終了してしまいましたが、生徒の反応はどうなのでしょう。気になるところです。

 

lunch time on the site

Facade from north side. We set two main beams.

look like big feelers

Snow again at Park City Day School.

PC での今週は休む間も無く、この間にもトンテンと建設作業となりました。会場は地元の中学校である “Park City Day School” です。昨年秋に生徒たちとデザインセッションと、基礎工事までを行い、今回はその続きの建設段階へ入ることにしました。

すっかり雪も解け、こちらの期末である5月に向けてやりましょうか、と準備を整えた矢先、まさかの寒波でまた雪になってしまいました。もう気持ちは夏だったのにと、そんな中に降る雪に学生たちも先生も、私達も少しペースダウンです。本来は私達が作っている様を生徒に見せながら作業する予定でしたが、週末に生徒が居ない間に集中して作業を行うことになりそうです。

 

Snow again! No more..

Atsushi is explaining how to make a building in cold weather.

 

Before the final session: budget

2weeks×5session という期間が終了し、最終の2週間を残して最後のオフウィークになりました。BLUFFに滞在している間は現場に終日付きっきりになるので自分の時間が取れません。なので、毎回このオフウィークでは自分のために時間を使うことが出来る貴重な週です。

ただ、現場を離れてもやはり最後を迎える現場は気になるもので、今朝は一部夢にも学生と仕上げのやり取りをするシーンが登場してきました。色を相談しているシーンでした。寝起きの悪いなか、やっぱり現場を気持ちよく終わらせたいのだなという自分に気付き、今週のスタッフミーティングに向けてどんな情報をみんなで共有しようか思案をしています。

今期の私の役割はプロジェクトのスケジュールと予算管理で、自分で計画した予算とスケジュールが実現可能なものである事を証明するのが私の目標です。(当初より、このどちらにもスタッフからは難色を示されていました。)

スケジュールは「滑り込みセーフでどうにか納まるか?」といった微妙なラインですが、予算に関してはしっかり納めることが出来そうです。(平屋延床85m2、住宅一棟につき200万。人件費が掛かっていないこと、多くの資材を寄付に頼っていることからこの低価格が実現しています。)

着工までに過去のプロジェクトを元に各班に予算を振り分け、毎週1度の予算報告をスタッフ、学生の両者に行ってきました。この取り組みは今年初めて行われたわけですが、予想以上に各学生が自分の予算に責任を持ってくれたため、上手く機能させることができました。具体的には学生が実現したいアイディアに比べて自分の担当予算が不足していれば、早い時点から様々な企業にプレゼンをし寄付資材を募る、という行為がとても効果的なものとなりました。そして面白いことに、予算に不満を漏らす学生は決まって寄付資材を募る活動をしていない学生であり、寄付資材を確保することに尽力した学生からは全く予算の不満が出ないという事実も発見しました。そして、寄付資材を募ることに成功した学生は今のところ全員女子学生です。

基本的な予算設定が間違っていなかったことが確信出来そうなので、今後はスタッフ私達の工夫でどうやっていいデザインを低予算で実現するか、そういった勉強を重ねて行きたいと思います。