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“About The Pink Sky”

Sundance映画際には毎年1〜2本の日本映画も参加しています。今晩はそのひとつ “About The Pink Sky” が予定されていたので、「よし、チケットを買いにいこう!」という所から一日がスタートしました。

事実上は全映画チケットがsoldoutなので、チケットが欲しければ券売所でで並んで待つしかありません。朝8時からの発売と聞いていたので朝の散歩ついでに8時に到着すると、、この街では見たことの無いすごい人だかりができていました。みんな手には映画際のプログラムと鉛筆を持ち、それぞれ自分の見たい映画の枠に印をしたり、各会場の交通手段を調べながら、今日一日をどう楽しむか、自分なりのプログラムを計画しています。会期中は毎朝この様子で、列の先頭は夜明け前から並んで列を作っているようです。夜のBarだけでなく、早朝から映画際は盛り上がっていたのだと知りました。

結局、時間のあった私は一人じっくりと並び、見事チケット入手!ゆったり出社となりました。

We stood in a long line to buy tickets sold today.

迎えた夜、”About The Pink Sky”は22時と遅い上映時間でしたが、見毎満席、映画の監督である小林さんも日本から来ており、舞台挨拶をされていました。マイクから日本語が流れるのは何とも新鮮で、いつもより大きな拍手をしてしまいました。

映画は女子高生がある財布を拾ったことで起きる話でした。時代設定は現代であるものの白黒映画だったことで、視覚のギャップが生まれてなんだか不思議な感覚に包まれながら楽しむことができました。

また映画のシーンには工事現場に取り付けられる騒音測定器、普通の街の交番、線路の踏切音、神社の門の前で頭を下げる通行人、火葬場、などなど私にはスッと理解できる背景たちが、一緒に見ているアメリカ人にはどこまで伝わっているのだろうと興味を持ったり、勝手に自分も作品の関係者の様な気分で作品を「見守って」いました。これも一つの愛国心なんでしょうか。とにかく日本の才能が世界の人々に触れる機会に立ち会えてうれしい夜でした。

The poster of this Japanese movie.

International Energy Conservation Code

アメリカの建築物に関する国際省エネルギー規定(IECC:International Energy Conservation Code)のセミナーに参加してきました。

私が見る限り主なアメリカ人の生活は、一人一台車を持ち、真冬でも室内はTシャツ、ゴミのリサイクル意識は低く、エネルギー資源を無限に捉えている様です。ただそんな国民意識の改革の必要性か、逆にエネルギー効率を促進することが急務となっており、省エネに関する様々なキャンペーンや、それらに関わる法制化はアメリカでは随分盛んに行われているようです。今日参加させて頂いたセミナーも施工や設計の専門者に無料で開催され、普段現場で働くプロの方々が積極的にセミナーに参加し、熱心な勉強会でした。

主な省エネ基準は私が日本で学んだものに近く、馴染みのある内容でしたが、アメリカならではと感じた基準もいくつかあったので紹介します。

①アメリカは暖かい地域から寒い地域まで気候範囲が広く、州によって省エネ基準が違い、各州がそれぞれ独自に省エネ基準を法制化しています。8割の州がIECCの省エネ基準として採用しており、米国エネルギー省は、各州独自の建築規定を達成する取り組みのために、助成金を出して応援しています。

②特に断熱規制に関しては細かく規定され、窓のためだけの省エネ性能を認定する団体(NFRC)が特別に存在しています。断熱・気密性能など、窓に必要な性能は全て数値化され、誰が見てもわかるようになっています。今まで私たちの現場に寄付された窓に貼られているシールの意味を今日初めて知ることもできました。(窓メーカー名、商品名、製品詳細、日射熱取得率、可視光線透過率、気密性などが数字になってすべての窓に貼られているのです。)

③断熱性を重視するため、アメリカでは多くの地域で断熱性の高い樹脂窓が採用されています。日本にいた頃にはサッシといえば「アルミサッシ」と考えていましたが、こちらでは殆ど樹脂性です。「樹脂性はデザイン性が低い」という認識を日本にいた頃に植え付けていたので、アメリカに来てから「あれ?みんな樹脂サッシだ。」と驚いていましたが、今日、その理由が理解できました。

これからの時代、省エネを意識せずには建築をやれない様です。勉強しなければ。

 

STATE OF THE UNION 2012

仕事を終え、家でくつろいぎながらTVをつけたところ、今晩は “STATE OF THE UNION 2012” が行われていました。(アメリカの議会による特別な招待で、大統領が上下両院議員に対して行う演説。日本語では一般教書演説)ほとんどの局がこの放送だったので、私たちも今晩はオバマ大統領の演説に浸ることにしました。

この演説は毎年この時期に特別に行われるもので、野次は禁止、反対意見があっても拍手しない程度の態度で行われるようです。そのためか華やかさがあり、いい雰囲気の中とても聞きやすいものでした。実際、演説中には何度も議員による Standing-ovation がありました。内容は景気、税金、軍隊、資源、などお馴染みの話題です。最近はオバマ大統領の支持率の低下なども耳にしていましたが、やはりオバマ大統領の演説はすごい。力強い目線、言葉使い、すっかり魅了されました。

アメリカは20世紀と同じ様には世界をリードできないと思いますが、少なくとも今日の演説からは「理念ある政治」を感じることはできました。ふと、(今まで日本の政治家の話に耳を傾けたくなったことってあったかな?)と日本政府と比較してしまいました。プレゼン大国の力を見せつけられた夜となりました。

SUNDANCE FILM FESTIVAL

今日は早朝から仕事をさぼって映画鑑賞。毎年この時期にはParkCityが主会場となってSundance Film Festival という大きな映画祭が行われるのです。この期間は全米を中心に世界中から観光客が集まり、Snow Resort と相まって街がとても賑わいます。図書館を始め街の大きな施設が映画館となり、数カ所の会場で朝8時台から深夜過ぎまで様々な映画が上映されているのです。

チケットは売り切れなものの、朝一番はチケットが手に入り易いという情報を聞き、今日は友人らと朝から会場へと向かいました。運よく、朝一上映されるある映画のプロデュサーが余りチケットがあるとのことで、そのまま映画館に突入することができました。

映画は”Smeshed (酔った)”という題でアルコール依存の若いカップルを主人公にしたものでした。重いテーマですが、音楽や映像が気が利いており、観客の拍手喝采を浴びる映画でした。私もとても気に入りました。映画の後には監督から俳優人まで主なスタッフによる舞台挨拶がありました。全員とても若いことにびっくり、ほとんど30代だと思います。華やかな映画業界とそれを取り囲む若いエネルギーが街に充満しています!この空気をたくさん吸っておこうと思います。

After watching movie, the audience asked questions to the actress and actor on the stage.

Hang around on the way, “HOLE N”THE ROCK HOUSE”.

BluffからParkcityへの帰り道、今日はいつもと違う場所で休憩して帰りました。何十回通っているこの道のりですが、休憩する場所はいつも同じなので、せっかくの6時間の片道を楽しむため「寄り道バリエーション」を増やしてみたいと思ったのです。

今日の寄り道は”HOLE N”THE ROCK HOUSE” 1930年代にある夫婦によって建設が始まり、20年を超える歳月で作られていったとてもユニークな家です。当時は電動工具が無く、ダイナマイトと手作業にて採掘されたそうですが、室内は予想外に広く、470平米ほどの大きさの室内が広がっていました。室内は洞窟の様に岩肌が剥き出しになっており、岩肌の凹凸が収納に使われなど独特です。壁部分は凹凸でも大丈夫ですが、床は平でないと困りるので、8年を掛けて床を平らにし、カーペットを敷き詰めて完成させたようです。

当初はdinnerとして利用されていた時期もあるようです。断熱性も良く、通年18℃ほどの室温を保ことができるようです。かつてのインディアン達がこういった岩場の洞窟に家を構えていた所から想像したのか、何がここまでの作業量を後押ししたのか、とにかく強い執念を感じる家でした。今の建築基準法だと、無理かな?

a vast panorama of the house

Spread out the house inside the rock, it's 5,000 sqft!

There is a lot of art on this lot.

Finally,January weather

最初のセッションが終了しようとしています。天候に恵まれ続けたこの2週間でしたが、最後となる今日は朝から厚い雲に覆われてスタートし、ようやく1月らしい雪となりました。

今回の学生達は平均24歳位で例年より若く、昨年のデザイン期間も、ずいぶん静かでシャイだなと感じていましたが、この2週間で随分仲良くなった様に見えます。人数が12人と少なくチームとしてのサイズが適当なことも影響しているかもしれません。おそらく今後数ヶ月の間に大きな喧嘩も生じると思いますがそれも楽しみです。

自信の反省としては、スケジュール、予算ともに希望していただけの管理と情報共有がみんなと出来たことは満足しています。ただ材料納品が遅れているために学生達に存分に作業を用意してあげることが出来なかったのが残念です。1週間後の第二セッションまでに調整しなければならないことがたくさん出て来そうです。

Pink Dragon in the morning

at sunrise

January weather finally decided to show up.