natural rammed earth 02, form work
版築作業その2 最初のトライでは、土を激しく突き固めるなかで型枠が強度不十分で湾曲してしまったので、強度を増した型枠で再チャレンジです。2x12を主に使って作った型枠ではこの型枠が足場にもなるのでとても使い勝手がいいものになりました。
版築作業その2 最初のトライでは、土を激しく突き固めるなかで型枠が強度不十分で湾曲してしまったので、強度を増した型枠で再チャレンジです。2x12を主に使って作った型枠ではこの型枠が足場にもなるのでとても使い勝手がいいものになりました。
■屋根作業
アメリカでの定番のTJIと呼ばれる梁を乗せ、その端部をブロックして屋根を形作っていきます。今回は建築雑誌でよく見る様な庇のないシュッとした納まりです。部分的に飾り壁をせり出すことで小さな庇が出来る部分もありますが、やはり雨の少ない国の学生のデザインだなと感じます。
先日、アメリカの2x4工法と日本の在来工法の違いを学生に簡単に説明しました。地震に加えて雨の多い日本ならではの技術、施行手順に驚いている様子がありましたが、伝えた側の私も改めて土地の条件から来るデザインというものに興味を持ちました。
内装の一部に版築壁を設置することになりました。今までにもいくつか版築は行ってきましたが、セメントを入れずに土と石灰だけの版築を行うのはこれが初めてです。
一日分の作業をしてみたところ、激しい圧力に耐えかね型枠が数㎝たわんでしまい、そのために壁が湾曲して、ヒビが入る部分まででてきてしまいました。もったいないですが、一日分の作業を白紙に戻してやり直すことにしました。版築で重要なのはまず、型枠ということを思いしらされました。
久々に現場にいって来ました。今回のsession goalは”部屋内を完全にドライの状態にすること”です。壁、屋根の構造、窓、ドアの設置、電気配線と配管の設置をこの3週間で予定しています。
こちらは壁チーム。出来上がったコンクリートの床に材料を寝かせて壁を組み立てます。外を上側に、内を下側にしてレイアウトすることで、2x材の反りを均一方向にそろえることができ、板材の設置も同時にできます。
板材は馬張りの用に横向きにして、半分ずつずらしながら設置しました。様々な板張りのスタイルが有りますが、この張り方の方が一枚の板材を支える角材の面積が大きいので、強度の点から私たちはこの張り方を薦めています。
そして屋根チーム。16″ごとにTJI材を設置します。軽量化された材なので断面がI型になっており、その隙間を埋めるためにOSBの板材を使います。全てがしっかり規格化された材料なので調整しなくてもピシッとはまる所はさすがは合理化大好きアメリカの製品です。
アメリカでの生活ではいつも医療費については困惑するので、出産費用についてはいったいどうなるのか、出産から一ヶ月を経て明細が来ました。
■まずは、自分の加入保険が出産費用をカバーするかを確認。
アメリカでは出産にも保険は有効なものの、妊娠が分かってからでは入れない場合があります。当時保険の更新時期だった私も一時は出産に保険が適応されない!との懸念もあって、焦りましたが無事適応されることが分かり、アメリカでの出産を検討し始めたのです。
■保険適用が無ければ最低でも100万は掛かる。
私の場合、一部破水が起きて数時間のフライング入院に8万(施設費)、出産の入院に85万(施設費)、31万(医師への費用)、新生児ケアに3万でした。私は自然分娩で、かつ産後の回復も良く産後24時間で退院できたので、最もオプションの少ない入院だったと思います。それでもこれだけ必要でした。 ちなみに、アメリカでは自分の保険がその施設に適用されるのか、と同時に自分の担当医に適応出来るのか、についても確認する必要があり、今回は施設、医師ともに、自分の保険が最大限利用出来る組み合わせを選びました。なので、請求も病院から、医師からと別々にやってきます。
アメリカ国籍欲しさに、出産トラベルをする中国富裕層の話も聞きますが、おそらく保険も適用できずに、様々なオプションが付くであろうその方法はやはりセレブのものだな、と実感しました。
■妊娠中の定期検査 過剰なサービスはなし。
日本では毎回行われるエコー(ウルトラサウンド)はこちらでは全体を通して3回程でした。私も場合は特にむくみも無く、順調の様だったので、毎回の検査では心音を聞く程で、過剰なサービスはしないのが基本です。ただ、臨月の頃には赤ちゃんの様子が気になり、心音だけではやや不安も感じていました。
■結果的には満足のいく出産体験。
当初は出産後24時間で退院でも100万ほど掛かると聞いて、費用のためにもみんなゆっくりしたい所を頑張って急いで退院しているんだな、と考えていました。ただ、実際体験してみると、LDR室にて陣痛から回復までを一室で行うので、入院から退院まで私は部屋を一歩もでること無く過ごし、赤ちゃんも聴覚の検査の際に一度部屋を出たぐらいで、その他は出産直後後からずっと私と一緒。お陰で沐浴も仕方も、おむつ替えも、母乳についても、すべて産後24時間で大体要領をつかむことができ、逆にこれ以上いても暇だな、と思える程でした。医師、看護師さんの処置にも満足でしたし、付き添いの家族もその部屋でずっと一緒に過ごすこともありがたかったです。
出産してから2ヶ月が経ち、昨日は娘の予防接種へ久々に病院へ行きました。予防注射先進国らしいアメリカでは生後2ヶ月の予防注射は6種類 (ジフテリア、破傷風、百日咳の3種混合、ヒブ、ポリオ、B型肝炎、ロタウィルス、肺炎球菌)こんなにも同時接種となります!
さすがに副作用が少し心配でしたが、かといってこれと言って強い主義もないのでこちらの慣行に従うことにしました。ちなみにこちらでは予防注射を打っていないと、幼稚園や小学校への入学に問題が生じたり、罰金が発生します。
いざ病室。何を行うのか知らない娘は全くの無防備。一つは口からの投与だったので、まずは甘い液体をスポイトで口に入れられました。それを笑顔で吐き出しつつも、看護婦さんに笑顔を振りまいていたのですが、その時にはすでに2人の看護婦さんによって両足をがっちりとつかまれた状態、、、。(一歳児未満は太ももに注射)そして看護婦さんらに両太ももに同時にブスっと注射を合計3本打たれてしまいました。みるみるうちに見たこともない様な赤い顔になり、声も出ない状態が数秒続き、それはそれは大泣きになりました。かわいそう、、でも良くがんばった。
そしていつもの様に会計は行わず、病院を後にしました。アメリカでの医療費用はいつも一ヶ月後ほど経って、保険会社からの回答が来るまではいったいいくらかかるのか、個々人の加入保険によって費用が異なるので、病院の窓口に聞いても答えは帰ってきません。毎度のことながらこれには閉口しています。
ちなみに、以前、篤志がインフルエンザの注射を近くの薬局で行った所、(アメリカでは予防注射は薬局やスーパーに併設された薬コーナーですぐに打ってもらうことができます。)一本25ドルでこのときは全額保険にカバーしてもらいました。
アメリカでの医療行為には会計をはじめ慣れないことがたくさんあります。でも流暢な英語でない分、予め下調べをして病院に行くので勉強にもなります。
次回は出産にかかった費用について記録したいと思います。