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大問題発生。トラックが入らない・・・。

トラックが到着する直前になって大問題が発生。トラックの荷台を建物の下に滑り込ませて運び出す予定が、荷台を差し込む隙間がないということが判明しました。考えられない様な初歩的なミスですが、今まで設定していた24インチよりも16インチ(約40cm)上げ無ければなりません。想定ではひとつの箱につき17tあります。クレーンは使えないので、近くの町の様々な工場からジャッキを借りてきて、ジャッキアップを行うことになりました。時間が無い中での想定外の危険な作業に現場には緊張感が漂っています。

この鉄骨を建物の下にいれてジャッキアップします。準備をするスタッフのアンドリュー。

こんな小さなジャッキでは一度に3インチも上がりませんがしょうがないです。各所にジャッキを設置していきます。

無事に16インチのジャッキアップ完了。およそ3時間かかりました。隣接棟と比べると約2倍の高さです。

到着したトラック。よく考えれば確かに24インチで入るはずがありません・・・。

無事に荷台が建物の下に入りました。一同歓声です。

夜9時を過ぎても作業が続きます。夕飯もお預けで作業を続けるなんてDesignbuildBLUFFとしては異例です。

最終週。


最終週が始まりました。3日後には大型トラックとクレーンが到着して現地にこの住宅を運んでしまいます。学生にも焦りが見え始めました。今回は「2組に分かれての作業」「プレハブ」と初の取り組みが多いこともあり、予算が予想以上に膨らんでしまいスタッフの間もの焦りが・・・。

黙々と床材作業を行うチャド。

合板を張り合わせて家具(?)をつくるトーツ。斬新なアイディアです。

古いパレットを再利用して出来た外壁。不揃いな色が綺麗です。

こちらの外壁は木材に古い金網を貼り付けています。光の具合で表情が変化して綺麗です。

 

リビングの棚。

 

 

Goose neck

Bluffのあるユタ州南部はアメリカ国立公園の宝庫です。長い年月をかけて作られた信じられないような landscape を目にすることは少なくありません。今日はその中のひとつ、近くにあるGoose neckと呼ばれる場所にいってきました。その名通り、ガチョウの首にも似たものすごい曲線で大地がえぐられており、その底面を川が流れています。大地がクネクネとしている姿はガチョウというより、むしろ大蛇のようで、圧巻です。

goose neck

Miss Navajo

今晩は「Miss Navajo」という3年前のサンダンス映画際でも発表された映画がBLUFFの町で上映されました。内容は現代のナバホ族の女性達を主人公にしたドキュメントで、ミスナバホを目指す中で体験していくことが描かれていました。とてもいい映画でしたし、実際にかつてのミスナバホの方が来場して下さったこともあって、楽しませてもらいました。

httpv://www.youtube.com/watch?v=gZUeg2GTkvs

ミスナバホのムービートレイラー

 

ただ、印象的だったのはミスを目指す中で大半の若い女性がナバホ語を話せなくなっているという現実でした。居留地内に住むナバホ族みんな当たり前のようにコミュニケーションは英語、話したところでほとんどの若者は理解できません。情報化が進む中で失われていく文化があるのは日本でももちろん同じで、例えば私は母の時代とは違いあたり前のように会社勤めはしてきましたが、着物の着付けは出来ません。そんなことを感じながらアメリカ人(白人)の友人女性に「アメリカの現代の女性にとっては、世代で変わっていったもの、失われていっている文化とかはあるの?」と聞くと、暫く考えた後、特にないとの返事でした。これには驚き、さすが戦後から今まで21世紀のモデルを作ったアメリカだな、与え手と受け手の差なのかな、と考えさせられる夜になりました。

残り3週間。

今回のプロジェクトは残り3週間となりました。当初はこの時期にクレーン等重機を借りてのプレハブ大移動となるはずでしたが、予算やもろもろの都合で引き続き、キャンパス内での完成度を高めて行きます。

さすがに学生たちも焦りが見え始め、作業は毎日夕飯そっちのけで行われるようになりました。

 

スチール棚を分解して、外壁の仕上げに利用しています。本来の棚のドットがいいアクセントになっています。

別のチームでは古いパレットを外壁に利用しています。

Final Presentation of U of U students

昨年ともにBluffで作業を行った学生達の卒業設計講評会がありました。アメリカの学生たちがどうプレゼンをするのか、またDesignbuildBLUFFに参加したことで何かその後の一年に変化があったのかを知りたくて講評会を聞きに行ってきました。

今年の卒表設計は敷地対象がある程度決められており、Los Angels ,Las Vegas,New Yorkなどの中からそれぞれの学生が敷地を選び設計を行ったようです。私が見学したのは Las Vegas を敷地とした7人の学生達のプレゼンです。Las Vegasという特徴のある都市を「芸術」「住宅」「ビジネス」「ネオン」「コミュニティ」「学校」「食」という切り口でそれぞれが設計を行っていました。どこまで先生らの指導がされているのかは知りませんが、各作品の提案には面白いものがあり予想以上の出来だと感じました。

基本的には日本の学生の卒業設計とスタイルは似ています。ただ大きく違うのは日本の学生は卒業設計後には春からの社会人としての新生活に向かうのに対して、こちらではほぼすべての学生はここから就職活動です。卒業から1年間はインターンシップ期間としてみんな興味のあるところに顔を出しながらゆっくり構えるそうです。どちらがいいのかは分かりませんが2年間しかない短い大学院生活を就職活動に縛られないというのはいいかもしれません。

プレゼンを向かえる学生は緊張のあまり声が震えていたり、発表を終えた学生達は力尽きており、模型が各所に散在しており、数年前の自分達を思い出し懐かしい気持ちと、設計への思いが湧き上がってきた一日となりました。

 

 

 

Erin の発表風景。今日見学した中では唯一の手書き図面の作品でした。水彩で彩られた綺麗な作品でした。

Krista のコンセプト模型。建築を女性の体で表現するとはなかなかです。

kristaの発表。作品の出来がよく、前評判がいいのか聴衆が多く集まってきました。

3D模型で表現している学生もいました。お金がかかっているそうですが、綺麗です。

教室の隅にはこんなに大きな模型も。昨日発表した学生のものですが、何を表現しているのだろう・・・?

学生たちのスタジオにはみんなの格闘の痕跡が。なつかしい!