Outside Dinner Season
ボランティアと学生によって作られた長〜いテーブル。3月の終わりともなれば、外での食事が楽しめます。毎日の食事がいつもよりいいものに感じられます。
ボランティアと学生によって作られた長〜いテーブル。3月の終わりともなれば、外での食事が楽しめます。毎日の食事がいつもよりいいものに感じられます。
プロの煉瓦職人さんに来てもらい、今週は暖炉の制作に入ります。
彼らの中には、遠くMaine (アメリカの北東部の州)の寒い地域からきて戴いたメンバーもいます。赤土の砂漠と、大西洋に面した北の地方とは全く環境が違うと思いますが、その違いを楽しみに来てくれたようです。この何日間は彼らのプロの技を盗むべく、しっかり観察していきたいと思います。
(施工手順)
1 せっかくの暖かい熱が地面に逃げない様に、一番下に5cmほどの断熱材を敷き込みます。(thermal break)
2 煉瓦が垂直に積み上げられる様に水糸を各角に合わせて設置します。
毎週木曜日はNight School といって、自分の特技等を交代でみんなに教えっています。今晩のお代は「カクテル」ということで、面白いカクテルを教わりました。チョコレートケーキの味がするショットです。アメリカらしい面白い味でした!How to make
昨日決めたサンプルを元に、左官作業を開始しました。出来るかぎり、自然の色、地元のものを使いたい!といつもの様に説明したところ、例年以上の同意を得て、地元の土、現場の砂を用いての施工になりました。
本心では、自分から薦めたものの、やはり自然素材は操れない部分もあり不安が残ります。けれども、彼らが楽しそうにどんどん塗っていく姿にはやっぱり嬉しくなりました。自然素材が持つ美しさを少しでも伝えれたら、自分で生み出すことを少しでも感じてもらえたら有り難いです。そして、もっとしっかり伝えることが出来るよう、自分自身にも勉強が必要だと感じました。
構造作業が全て終了したので、インテリア、外壁、とも仕上げ作業がスタートしました。まずは石膏ボードの設置です。
こういう注意書きがあると、みんなが共通認識を持てるので便利です。なるほど、こういう指示を出したのか、と私も納得。
こちらはドアチームです。このプロジェクトでは、ドアはフレームとセットで全て新しいものを買いました。大体一つのドア一式(ノブ、鍵は省く)で$70ぐらいです。確かに一式で買ってくると、既存のものを改造する必要がなく、楽にスムースなドアが作れます。ただ、これまでは、ドア、窓、ともに、学生ならではのアイディアが反映される場でもあり、これまでは、学生はストックのドアや窓に面白いアイディアを加えて、リメイクしていたのです。この機会が無くなると思うと、綺麗ですけど、少し残念です。
毎回、左官作業が私たちの見せ場の一つです。このプロジェクトでも、その機会に恵まれそうです。窓の大きなフレームを左官で仕上げようということになり、その色、テクスチャを決めることになりました。
DBBでの左官作業で大事にしていることが一つだけあります。それは、既成品は使わず、地元の土、砂などの材料を用いて、自然が持つ美しさを学生に伝えること。住宅を扱う上で、大地から材料を取るところから、施工作業まで、完全に自分たちで出来る作業は他にはありません。その素晴らしさを少しでも伝えることが出来れば本望です。
こんな道具があるとは初めて知りました。石膏ボード用のジャッキです。
アメリカでは石膏ボードに限らない話ですが、なんでも大きく、重い規格でできています。石膏ボードの場合、日本だったら90cm x 180cm の石膏ボードが、こちらでは121cm x 243 cm とても重くて私は一人では運べません。当然、天井作業なんで苦痛なものでした。なのに!
このジャキ、一日20ドルでした。借りる価値は多いにあります。メンバーが変ると、知っている知識も変るので、変化からは学ぶことがたくさんあります。
3日間遅れて現場入りした私たちですが、その間にいままで曖昧であったことを少しクリアにして作業を進めたようです。なかなかいいペースです。
insulation+ice&water shield+tar paper と経て、最後は galv grandribで屋根を仕上げます。
まずは@16″にキャップネイルで固定したtar paperにgalv-ribを仮置きします。なぜかカップルに分かれて相談中〜。
途中でジョイントする場合には、両面テープを使います。どこにでも両面テープは大活躍です。
3’程度の幅の材料なので、両端のリブ部分を引っ掛けてつないでいきます。それぞれ「山」の部分(@16″, 1″screw)、フラットな部分(@14″,1-1/2 screw)にてつないでいきます。
そして両端は虫等を防ぐため、このような断熱材を押し込んで完了です。
しばらく天気が良い日が続きそうなので、今週は一気に断熱作業に入る予定です。まずは壁の断熱となるストローベール積みからスタート。みんな藁にまみれて、全身のあらゆるところが藁でチクチクしようとも、とても楽しそうに作業をしていました。
作業のやりにくいところ(先日の天井シート施工など)には支えやすい様に小さくしたシートの方が施工が楽ですが、ある程度作業性の良い場所では写真の様に長尺で一気にラップ作業を行う方が遥かに効率的です。今日はチームワークが試される作業が続きました。
また、上記の写真は私の覚え書きとして、東側の壁はストローベール壁ではなく、外断熱施工としています。外断熱の施工は初めてなので、新鮮です。そして、そうこうしているうちに、東側の地平線からポコッと大きな満月が顔を出しました。
軒先の作業と並行して、室内では天井シートの施工を行いました。これは天井の断熱材を施工する準備として張ったものです。
通常はファイバーグラスの断熱材を室内側から上向きに施工するのですが、今回はより高品質の断熱材(上から下向きに施工するもの)を施工するためこのような方法をとりました。足り前ですが、毎回の現場の少しづつの違いが、頭を使わせ、勉強になります。
注意事項
この後、石膏ボードを仕上げとして天井に貼っていくので、その際無駄な凹凸が出ない様にプラスチックキャップ付きの釘で固定する際は梁の側面にて固定する様にすること。
軒先を施工しています。2×4建築では”木を組む”ということはないので、ジョイント金物を使って補強をしながら軒先をつくります。ただ、幾ら単純な軒とはいえ、少しずつのずれが影響し合うので、鼻先をバチッと合わせるのはなかなか困難なものです。
窓のディティール。今回は断熱材にストローベール(藁のブロック)を採用したため、厚みのある壁となり、その厚みを活かして角錐状の窓枠となっています。なかなかインパクトが出て面白い表情ができました。
(注意事項)デザイン面でも施工面でも過度でないもの、少しでもシンプルにするため、角錐の2面は窓枠に対して90度を保ちました。当初のデザインでは4面それぞれが広がっていたのですが、変更した結果まとまりのあるデザインになったと思います。
屋根架構が始まりました。こちらではおなじみのTJIという軽量梁を使います。これは断面がI型になっており、軽い分とても作業がしやすいのです。建物に様々な線が出てきて立体的になってきました。
屋根作業に入る上で注意事項
:屋根勾配によってそれまでの壁施工時よりも部材に様々な角度がでてくる。複雑になってくるの、図面は単線表記では無く、必ずダブルラインで。
:軒先のディティールをしっかりまとめておく。
:屋根梁を3点で支える場合、3ポイントがパーフェクトな高さを差し示せないことが多い。そこで、そういった場合には、両端のレベルを合わせ、中央部の隙間は後で微調整して整える。
壁のフレームが完了し、この住宅の全容が分かる様になってきました。今回は26インチの壁厚が一番の特徴で、そこにストローベール(藁)が積み上げられて外壁の断熱材となります。通常ストローベールハウスではその仕上げとして左官が使われるのが常なのですが、、、実は初めての試みです。
一応デザイン段階で各分野の方々に意見を聞いた上での詳細決定だったのですが、ここまで作ってしまったからには、もうやるしかありません。ただ、どこまで水を防ぎ、通気を確保すべきなのか、迷いながらの作業です。
ここ最近は2x4ならではのフレームの立ち上げ、シート張りの作業が続いています。アメリカ人にとっては構造と言えば「2x4工法」が基本ですが、そうではない構造も多くあるのだよ、と教えるために今晩のミーティングでは、日本の伝統工法である在来工法の説明をしてみました。
自分の学生時代に経験した数々の素晴らしい民家、寺院建築の写真を元に日本の大工さんの技、木材の使い方を出来る限り説明しました。学生達は仕口部分の複雑な詳細に驚いていましたが、私のつたない英語でどこまで伝えることができたのか、こういうときに自分の語学力が残念でなりません。他人に説明しながらも、自分が一番日本の伝統工法についてすごいな〜と感心していました。
ただ、ここはセルフビルド大国であり効率化最優先のアメリカ、その彼らにどこまで伝わったのか、伝えるためにもっと一般目線までその技、美しさを合わせることはできないものか、と考えてしまいました。
今年秋からのプログラム参加学生が初めてのBluff訪問を行いました。雪がちらつく寒い中、クライアントであるナバホ族夫婦から、理想を家を聞きだそうと頑張っていました。
「住まい」には人それぞれ強いこだわりがあるものですが、いざオープンクエッションで質問をされても、余程でないと具体的な理想の住まいのイメージを言葉で表現するのは難しいものです。何が好きで、なぜ好きなのか、大切なやり取りですが、シャイなクライアントの場合、なかなか本音を聞き出す事は難しいものです。学生は初となる現実のクライアントインタビューに苦労しながらも頑張っていました。
3週間の第一セッションが終了しました。毎晩全員での夕飯後にミーティングを行うのですが、最終日の今日は様々なアップデートに加えて、
DesignBuildBLUFFの3つの大事な目的
1 Drawing vs Building,
2 Collaboration and Teamwork,
3 People and Place in matter
の再確認を行い、加えて、それぞれの学生に今回のセッションで感じた
Highlight, appreciation, Even better if
の3つを発表してもらいました。
これまで最終日ともなると、達成感に浸り、明日からの街に戻ってからの生活でソワソワし始め、次の日に作業が無いということでミーティングが雑なものになってしまうことも多々ありました。ただ、今回からは違います!新ディレクターであるジャックのお陰でいい形でセッションを締めくくることができました。
振り返ることの重要さは少し考えれば分かることなのに、今までなぜこれをやってこなかったのか、これまでの運営のやり方を自分の中で反省した夜にもなりました。
2日間に架けて行った床のコンクリート打設工事が終了しました。
730sqft程の床面積に対して10人の学生+2人のスタッフで2日作業となりました。おおよそ予定通りのスケジュールでしたが、ここでハンドミックス(バケツ式のミキサー)でのおおよその作業要点をまとめておこうと思います。
トレンチの打設:私たちの持つドラム式のコンクリートミキサー機では、最大でも3.1 cuyd /h の量をまわします。10人の学生が一所懸命に働いたとして15cuyd程の打設を行うことができます。(計算詳細 1 term/5 min, 1 term:0.7cuft (バケツ7分目)x 12(セメント:砂:砂利=1x2:2x2:3x2)= 8.4 cuyd)
床仕上げ:鏝で押さえる時間を考慮して300sqft/day (6.5cuyd)が限界。夏場は乾くのが早いので、夕飯時までにいい具合に押さえることが出来る場合が多いが、冬場はなかなか乾かない。冬場は翌日でも表面が柔らかいので、養生期間を余分に一日取る必要がある。※トレンチと別日に打設する場合は、トレンチ表面をコンプレッサー等で綺麗に掃除をして砂ホコリをとってから引き続きの打設をする。
また今回は学生の案により、アンカーボルトの設置の際に適切な高さに設置出来る様、断熱材をつかってみることになりました。この案は高さが適切に設置できるだけではなく、いつもコンクリートで汚れがちなねじ山を綺麗に保つことが出来るという利点がありそうです。
ただ、アンカーボルトを設置するタイミングが早すぎたのか、アンカーボルト同士の間にコンクリートのダマが溜まってしまいました。(この部分は翌日に削りとることとなり、手間になりました。)次回からはしっかりとこの部分も鏝で押さえる様に指示しなければなりません。
そして上記写真は2日間に掛けて行った打設のジョイント部分です。基本的に隠すことが出来る位置にジョイントを設けたのですが、そのラインをしっかりと出す様に伝えることができませんでした。ジョイントをぼかすように仕上げてしまった分、このムラが最終的に隠すことの出来ない部分が出てきそうです。。次回はジョイン部分は正確に何処なら隠すことが出来るのか、またジョインをぼかさず、ラインとしてしっかり出すために、エッジに養生テープ等を施すように指示しなければなりません。