Goose neck
Bluffのあるユタ州南部はアメリカ国立公園の宝庫です。長い年月をかけて作られた信じられないような landscape を目にすることは少なくありません。今日はその中のひとつ、近くにあるGoose neckと呼ばれる場所にいってきました。その名通り、ガチョウの首にも似たものすごい曲線で大地がえぐられており、その底面を川が流れています。大地がクネクネとしている姿はガチョウというより、むしろ大蛇のようで、圧巻です。
Bluffのあるユタ州南部はアメリカ国立公園の宝庫です。長い年月をかけて作られた信じられないような landscape を目にすることは少なくありません。今日はその中のひとつ、近くにあるGoose neckと呼ばれる場所にいってきました。その名通り、ガチョウの首にも似たものすごい曲線で大地がえぐられており、その底面を川が流れています。大地がクネクネとしている姿はガチョウというより、むしろ大蛇のようで、圧巻です。
今晩は「Miss Navajo」という3年前のサンダンス映画際でも発表された映画がBLUFFの町で上映されました。内容は現代のナバホ族の女性達を主人公にしたドキュメントで、ミスナバホを目指す中で体験していくことが描かれていました。とてもいい映画でしたし、実際にかつてのミスナバホの方が来場して下さったこともあって、楽しませてもらいました。
httpv://www.youtube.com/watch?v=gZUeg2GTkvs
ミスナバホのムービートレイラー
ただ、印象的だったのはミスを目指す中で大半の若い女性がナバホ語を話せなくなっているという現実でした。居留地内に住むナバホ族みんな当たり前のようにコミュニケーションは英語、話したところでほとんどの若者は理解できません。情報化が進む中で失われていく文化があるのは日本でももちろん同じで、例えば私は母の時代とは違いあたり前のように会社勤めはしてきましたが、着物の着付けは出来ません。そんなことを感じながらアメリカ人(白人)の友人女性に「アメリカの現代の女性にとっては、世代で変わっていったもの、失われていっている文化とかはあるの?」と聞くと、暫く考えた後、特にないとの返事でした。これには驚き、さすが戦後から今まで21世紀のモデルを作ったアメリカだな、与え手と受け手の差なのかな、と考えさせられる夜になりました。
今回のプロジェクトは残り3週間となりました。当初はこの時期にクレーン等重機を借りてのプレハブ大移動となるはずでしたが、予算やもろもろの都合で引き続き、キャンパス内での完成度を高めて行きます。
さすがに学生たちも焦りが見え始め、作業は毎日夕飯そっちのけで行われるようになりました。
昨年ともにBluffで作業を行った学生達の卒業設計講評会がありました。アメリカの学生たちがどうプレゼンをするのか、またDesignbuildBLUFFに参加したことで何かその後の一年に変化があったのかを知りたくて講評会を聞きに行ってきました。
今年の卒表設計は敷地対象がある程度決められており、Los Angels ,Las Vegas,New Yorkなどの中からそれぞれの学生が敷地を選び設計を行ったようです。私が見学したのは Las Vegas を敷地とした7人の学生達のプレゼンです。Las Vegasという特徴のある都市を「芸術」「住宅」「ビジネス」「ネオン」「コミュニティ」「学校」「食」という切り口でそれぞれが設計を行っていました。どこまで先生らの指導がされているのかは知りませんが、各作品の提案には面白いものがあり予想以上の出来だと感じました。
基本的には日本の学生の卒業設計とスタイルは似ています。ただ大きく違うのは日本の学生は卒業設計後には春からの社会人としての新生活に向かうのに対して、こちらではほぼすべての学生はここから就職活動です。卒業から1年間はインターンシップ期間としてみんな興味のあるところに顔を出しながらゆっくり構えるそうです。どちらがいいのかは分かりませんが2年間しかない短い大学院生活を就職活動に縛られないというのはいいかもしれません。
プレゼンを向かえる学生は緊張のあまり声が震えていたり、発表を終えた学生達は力尽きており、模型が各所に散在しており、数年前の自分達を思い出し懐かしい気持ちと、設計への思いが湧き上がってきた一日となりました。
人生初となるプロサッカーの試合の観戦にいきました。REAL SALT LAKE vs COLORADO RAPIDS の試合で、この晩はREALのホームであるSalt Lake で行われました。結果は後半ロスタイム中に得点が入りREALの勝利となる最高の結果で終わり、嵐の中観戦した15,000を越える観衆は興奮した楽しい夜を過ごすことが出来ました。
アメリカでのメジャースポーツとなると「アメフト」「野球」「バスケ」になるので、サッカーはそれらを追う格好で、スタジアムを新設するなど「これから盛り上げるぞ」といった雰囲気でしたが、やはりentertainmentのアメリカだけあってファンが楽しい時間を過ごせる工夫が随所に見られました。
また敵陣ながらCOLORADO RAPIDS には唯一の日本人選手である木村選手が活躍しており、彼の激しくプレーする姿にも元気をもらいました。
2週間後にプレハブの箱が設置される現地の準備も進んでいます。本日は2つある現場のうちのひとつ「WEST WATER」と呼ばれる現場にいきました。
最終的には鉄骨柱でプレハブの箱を支え、斜面地の高低差が最も大きいところで7feet程持ち上げます。例年は平屋家屋を作っているDesignbuildBLUFFとしてはこの2階建程の高さは異例です。そのためにもしっかりとした基礎が必要になりますが、現場では手作業にも関わらず立派な基礎が出来上がりかけていました。
学生達の作業は残り1ヶ月ほど。構造に関する作業はほぼ終了し、この2週間で内装、外装を出来るとこまで進める予定です。その後、クレーンを利用してこの4つの家をそれぞれ現場に運ぶ作業を行う予定です。
現場に運ぶまで残り10日ほど、学生達は毎日デザインと格闘しています。夕暮れ、作業が終わった後に一人デザインを考える学生も出てきました。色々試しながら最善の案を練っていけるのはDesignbuildBLUFFのいいところです。
ワークショップで途中まで仕上げたEARTH OVENを仕上げることにしました。左官作業は夢中になりやすい様で、率先してスタッフの一人であるCINDYがやると言ってくれました。
自分を含め、私たちの作業は決してプロフェッショナルな仕事とはいえませんが、こうして色々試しながらみんなが学んでいける場という点では、最高の場所だと感じています。
DesignbuildBLUFFでは、学生たちの学期末である5月を終えるとしばらくBLUFFでの建設作業が無くなるので、人の出入りがなくなります。ただ、何もしないのはつまらないので、この夏から外貨稼ぎということでdesign workshopを行うことにしました。
夏に外部の方を呼んで本格的なworkshopが行えるように、この週末はスタッフ数人でpre-workshopを行いました。作るのはearth-oven。BBQの機会が多いBLUFFでの活躍を見越して、簡単に、タダで、そして安全なearth-ovenを制作することにしました。普段は現場でなくオフィスで働くスタッフも参加してまずは私たちが身をもって、何を学ぶことができるか、何を教えることができるのかを確認してみます。
今回話しを持ちかけてくれたDaniel君はまだ若干25歳。友人と組んで2人で今回の家具ビジネスを開始したのですが、 最初のお店としては私達の予想を大きく上回る店構えでした。Denverの中でもこの立地は高級ショッピング街という位置づけで、歩いて散策するのに楽しい町並みの中にこのお店は位置します。中に置いてある作品も彼らが全米中に声をかけた35人程のデザイナーの作品でおしゃれに飾られていました。古い車や自転車から出来た家具、食器で出来た小物、とても楽しいお店です。
私達の作品はちょっと異色を放っていましたが、お店のバリエーションを広げたという意味で役に立ってくれればと思っています。そして出来ればいい人に購入してもらいたいと願っています。
日本では若者が大学を卒業してすぐに友人と事業を興す、ましてや芸術に近い分野の事業を始める、というのはまだまだ一般的ではないと思います。この違いはアメリカの日本の教育の違いなのか、価値観の違いなのか、資産の違いなのか、何か違うのか考えさせられる旅行になりました。
以前にDesignbuildBLUFFに参加した学生が、この3月にコロラド州のDenverで家具屋を始めることになりました。店の主流品はre-make furnitureです。昨年末に私達が建設破材を使って作ったスキーリフトをre-makeしたことを知って「何かfankyな椅子を作ってくれ」との注文が入りました。
暫く構想を練っていましたが、ユタ大学構内のリサイクルショップで古くなったテニスネットが格安で売られているのを発見し、今回の椅子はテニスネットと古着を使って製作することになりました。名付けて「roll-roll chair」です。
BLUFFの作業場で仕事が終わった夜にこそっと椅子の製作を繰り返していましたが、ついに完成へ向けての組み立ての夜となりました。
果たして納品先のお店の求めたものに合致するのか心配ですが、明日が納品です。
bath house も内装作業に入りました。BLUFFはすでに春が訪れたため配管凍結の心配もなくなり、屋外のこの施設が活躍する時期を迎えました。一刻も早く配管を終わらせ、部分的に使用スタートしなければいけません。
幸いなことにBLUFFの私達の敷地内には過去数年にわたって蓄積された様々なガラクタが散在しているので、敷地内を一回りすると、「工夫すれば何か出来そうだ」というものが見つかります。今回もそういった素材を使ってsinkを作ってみました。
またシャワールームにおいては、こちらは下足文化なのでそのままではすぐに排水管が砂で埋まる可能性があります。これを少しでも防ぐため靴を脱がせる雰囲気を作ることにしました。今回は段差と仕上げを変えることで対応してみました。効果があるのか暫く様子を見てみます。
学生のプロジェクトは一箱目のプレハブについては内装に差し掛かり始めました。作業場ではインテリアの意匠に向けて様々な素材でサンプルが作られていました。
今回はプレハブということもあり、箱の構造は工夫が足りないので、どれだけ面白いアイディアが内装で使われるか、または完成度が勝負のポイントになると思います。さて、どうなるのでしょうか。
東日本大震災について。
アメリカでも本当に多くの方が心を痛めており、多くの方に日本人である私達に暖かい言葉をかけてもらっています。被災者の方々がつらい日々を送っている中、私は遠く離れた場所で普段の生活を送っています。そのことが幸せなんだと再認識する一方、何も出来ない自分たちの力不足を感じる日々です。
今直ぐ出来る支援は限られてしまいますが、デザインや建築を通して近い将来必ず役に立てるように、常に考えて生きていこうと思っています。頑張れ日本。
bathhouseのために毎日のようにコツコツ塗ってきた左官作業も今日でようやく区切りとなりそうです。素人ながらも毎日のように作業を行う中で少しずつ左官作業のコツがわかってきた手ごたえを感じました。
ペンキやパネルで仕上げるより数倍の手間を必要としましたが、その価値のある空間が出来たと思います。Bluffの砂漠の土色で空間が締まって見えます。
床作業が終了して次は壁となります。アメリカでは「2×4材」と「合板」を使って地面で壁を組み立てる→垂直に起こす→固定 といった流れなので次々と壁が立ちあがって行きます。毎度のことですがここのタイミングの建物の立ちあがりスピードには驚きます・・・。
僕たちが、デザインビルドブラフのためのBathhouseの施行作業をしている隣で、学生たちのプロジェクトもどんどん、完成してきています。
これが、学生たちの建物の底の施行方法です。とても楽しそうに、作業していました。
Bathhouseの作業中は、いつも、どんな空間になるのか、本当にいいデザインなのか、使うひとを幸せにするのか、よいインパクトがあるのか、もっといいデザインがあるんじゃないか、そもそも僕たちがやっている事は本当に必要なのか、などを考えてしまいます。
いいデザインを生み出すプロセスは、楽しめるものではないのかもしれませんが、一生懸命考えて、作業も楽しめる、そんな方法を試行錯誤しながらの毎日です。
つらい作業も楽しく。
床断熱処理のため、今日はしっかり圧縮された断熱材をかき出す作業から一日がスタートです。みんな一斉に作業を行ったので一体がほこり立っています。少しだけこの作業をするのなら楽しいのですが、一袋をかき出すだけでクタクタになるつらい作業でした。
Bluffにて、新たな構造週間がスタートしました。例年は現地施工なので、基礎コンクリート打ちをしてその上に順に構造を組み立てて行きますが、今年はプレハブに挑戦なので、宿泊施設内の空き地で構造作業を進めます。ユニット完成の後にはそのままトラックで現地に「家」を運ぶわけですが、実寸で改めてユニットを組み立ててみるとあまりの大きさに、どうやってこれが運ばれて行くのか・・・まさにアメリカスタイルです。