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Colorado, Aspen 

Colorado, Aspenという町に遊びにいきました。私がアメリカに来た頃、リーマンショック後数年のアメリカの不況が続く中では、就職先がないため、多くの人が大学院に進学、復学していました。そんななか、景気回復の兆しとして、学生に教えてもらった町がここ ”Colorado, Aspen” でした。ここで建築現場が急増している、ここには仕事がある、という話を聞いたのが、この町を知ったきっかけでした。そしてその後、日本人建築家の坂茂さんがここに美術館を作ったということもあり、この町へ行く機会をうかがっているところでした。

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光の使い方

Aspenに到着して早速そのAspen Art Museum に伺いました。雪山のふもとの高級スキーリゾートであるこの町は、高さが制限されとても雰囲気のいい街並み。その中に籠の様な外観を持つこの美術館が現れました。なんといっても特徴的なのは、一番外側にある編み込みスクリーンと、その内側のガラススクリーン、2層で構成される外壁です。その間の階段部分に立つと、その陰と光の反射でとてもきれいな空間ができていました。光の使い方がとても上手いのです。カラー写真で撮影するより、白黒写真で撮影するともっと映えるのでしょう。そういうところに日本人の感覚を感じてしまいます。

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美術館は美術を楽しむところ

美術館内では静かに絵画を楽しむべきなのですが、元気盛りの2歳児がその空気を読んでくれるはずがありません。彼女は喜々として管内をウロウロ、この夏に東京のある美術館で注意をされたことを思い出し、注意しなきゃ、と思っていると、係の方から「彼女は触るわけでもないし、自由に楽しませてやって」とのコメントが!確かによく見ると、かなり近くにくるものの、決して美術品には触らない様子。親よりも子供を信頼しているその言葉にハッとしてしまいました。確かに、彼女は彼女なりにこの美術を鑑賞していたのかもしれません。美術館は美術を楽しむところ、日本の美術館にそう教えてくれる係の方はどれぐらいいるのでしょう?

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雪山の小さな村に突如現れた銀座

雪山リゾートして成功している町なんだろうな、とは想像していましたが、私が知る限り、群を抜いて高級な雪山リゾートでした。通りを歩くと、LOUIS VUITTON, Dior, を始め早々たるブランドのショップが立ち並びます。いい雰囲気のレストラン、カフェも軒を連ね、町を歩く人もほとんどが雪山にも関わらず、MONCLERのダウンジャケットとブランド品に身を包み、華やかです。まるで銀座。最寄りの大都市のDenverからも3時間もかかり、辺鄙なとこなのに、なぜ??と疑問が浮かびます。ただ、町を後にするとき、自家用セスナ、ジェットがズラリと並ぶ小さな空港を目にしました。そこで納得。アメリカでは日本でいう新幹線代わりに飛行機が一般的な足なのです。雪質がよくて、個人飛行機でさっと飛んで、すぐに雪山の玄関に到着できる。そうしてハイエンドなコミュニティーが形成されたのでしょう。飛行機がお金持ちのステイタスとは、なんともハードルが高いものです。

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