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完成後すぐに燃やすアートで自然とは何かを考える

ブラフに住むアーティスト、ジョー・パチャックによる冬至を祝うアートイベントが、冬至2016年12月21日に行われました。

今回は、2羽のサギを製作し、高さ約10メートルにもなる巨大なオブジェ。

 

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構造に、鉄筋を入れていますが、足、羽などは地元に生えている植物を使用しています。

くちばしと羽には、竹。頭にはススキとウィンターファット。体には、セイジ。足の付け根には、ウィロー。

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左から、セイジ、サンドセイジ、ウィンターファット。

 

10月の中旬から、製作日数71日。なんと風により、オブジェの首が折れた回数3回。約50人のボランティアが毎日数人手伝い、アートイベント当日にギリギリ完成。僕だったら、1回目の失敗で、首を短することを考えますが、成功するまで挑戦する年配のアーティスト、ボランティアのガッツに脱帽し、時間を作って手伝いました。

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3度の失敗により、鉄筋で構造を作り、鉄筋にススキを針金で付ける作業

 

イベント当日、冬至の日の出を感じながらのヨガ。

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アーティストのジョーから夕飯を招待され、数十年前にこの街ブラフに住んでいた人や、お手伝いをしたボランティア達と会話を楽しみ、午後7時に会場に到着。

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近所の住人に、「今日は風もなく穏やかな夜で、冬至には最高の1日で、とても美しい1日です。」と言われて、自然に囲まれなが生活していても、季節の素晴らしさに目を向けていない自分を反省。本当にいい冬至です。

 

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寒い冬の夜に火の暖かさ、明るさを知る。

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次の日は、朝から大雪になり、昨日の楽しいイベントとは一転して静かな冬の朝になりました。

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今回のボランティアで学んだことは自然のサイクルの素晴らしさでした。

 

まず、イベントの日時を、自然現象の夜が最も長い冬至に行うと決めていること。仕事に追われ、カレンダーベースで物事を決定している日常生活から、自然現象をしっかり考えるイベントに参加し、自然現象を本当に美しいと感じている人たちとお話できたことは、とてもいい経験になりました。

自然素材を手にとって作業することで、どんな匂いがするのかなど、植物を五感で感じ、どこにどの植物がたくさん生えているのか知ったり、性質を図鑑で調べたり。普段の生活で身の回りにあるはずなのに、気づいていない色や形の美しさをしっかり見る時間を作ることができました。

時間を掛けて苦労して製作したオブジェを完成後すぐに燃やすことで、人間がどんなに頑張って作ったものでも、いづれは無くなってしまうという事を学んでもらうための「存在しないアート」という考え方にとても感動しました。自然サイクルの中で生まれ朽ちていく素材を使い、残らないもを製作し、自然に接し、自然を感じ、自然を考える、とてもエコなアート。僕は建築関係の仕事をしているので、普段は、とにかく長い耐久性が人々を幸せにすると考えているので、全く考えもしない事を学びました。

 

 

アーティストのジョーが、翌日、自宅まで来てくれました。手伝ってくれた人にプレゼントを準備していて、ヘラジカの肉をいただきました。

イベント当日のディナーで出されたヘラジカのバーベキューは、ジョーが自ら猟をし、捌いた肉だったことを知り、日本では経験できないことばかりだと感心しました。

 

さてさて、どうすれば、美味しいヘラジカのハンバーガーが作れるでしょうか?

当然ですが、食べてしまえば、このプレゼントは、無くなってしまいます。。。

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Burning the object right after the completion

An art event took place in Bluff town on winter solstice, December 21st, 2016 by the local artist Joe Pachak. This year, he designed and build over 30 feet tall two great blue herons.

 

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The object is made of local plants like silver grass, sage and bamboo.

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