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左官仕上げ、リベンジ!

前回のTRIPで失敗したスタジオ棟の左官仕上げをリベンジします。今回はみんなそれぞれの作業が忙しくなってきて人手不足。今日中に終わらせられるか不安に思っていたところ施主さんであるYANITO一家から救いの声がかかりました。結局数人の学生とYANITO一家とともにしっかりリベンジ終了。サンプルをいくつもいくつも作って考えたレシピだけあって今回はひび割れの心配がなさそうです。

ジャネットさんにも手伝ってもらってスタート

YANITO親子

今回はすべて手捏ね。。

ひらすら仕上げスクラッチをするBLAKE舞台

命名:「BLAKE」仕上げ

ちょっとした配合の違いで出来るテクスチャの違い、住まい手が作業に参加する大切さを感じる今回のスタジオ棟左官作業でした。無事リベンジ完了!

Happy St.Patric’s day

St.Patric’s dayの今日はみんな何かしら緑を身につけることになってます。朝ごはんのときから「Green color for food」と書かれた緑の着色料を目玉焼きにかけたり、緑のTシャツ、緑のバンダナ、とにかく緑が目立つ一日となりました。

緑人 1

緑人 2

緑人 3

緑人 4

緑人 5

緑人 6

私は左官材料で使った緑の顔料を爪に塗り、魔女の様に仕事をするはずが・・・夕方にはすっかりすべてはがれていました。代わりに「ナバホの大地に育つ緑・「YACCA」を使って紐をつくり竹で細部のデザインを行いました。

美人?

Insulation 断熱材を施します。

断熱材の吹き付けのためにプロが現場にやってきまhした。このプロジェクトで初めてプロの手によって施工が施されます。ウレタン材の吹き付けは日本とほぼ同様ですが、乗ってきたトラックの大きさについては桁違いでした。学生の殆どはウレタン吹き付けを見学するのは初めてです、みんな興味深々。

断熱材を吹き付けてます。

吹き付け機材を載せた車。でかい。

ウレタンカッター

室内はウレタン屋さんにお任せしているので、今日の作業は全部外側です。外壁作業をどんどん進めます。

タミー&エイドリアン

こんなところでも作業が。一番長身のトレント。

サマータイムと共にTRIP4スタート!

昨日からユタ州はサマータイムが開始されました。時計を突然1時間早めたせいか、お腹のすくタイミングも作業を終えるタイミングもしっくりきませ ん。ただ気候は確実に春になってきました。このまま一気に夏になりそうな気配です。

今回の作業TRIPは4回目となる作業TRIPで3月一杯まで続きます。完成は5月頭を目指しますが今回のTRIPではスタジオ棟の外壁完成、ラフインテリア完成、そして住居棟も外壁の完成、インテリアの開始を目指していきます。今回のTRIPで大きな作業はほとんど終わる予定ですが、はたしてどこまで本当にいけるでしょうか。

2階 窓開始!

2階 床開始!

2階 外壁開始!

当初の図面にあった日陰小屋も着手されました。まったく開始される気配がなかったのですっかり計画が無くなったと思っていましたが、ちゃんと開始されました。こちらの夏の日差しを考えると、屋外でゆっくりするためには日陰小屋は必須です。

日陰小屋 隅出し開始!

日陰小屋 掘削開始!

ただ、順調に作業がすすむ中、前回の作業TRIPで行ったスタジオ棟の外壁に小さなクラックがたくさん出てきてしまいました。残念ですが、休みの間に訪ねたアリゾナの左官屋さんBillさんから学んだことを活かす意味でも、もう1コート塗ることにしました!砂の分量を変更してサンプル作りを始めます。

壁にひびが・・・。

New Mexicoに鏝を買いにいく

Arizonaの左官屋さん、Billさんの紹介でNew MexicoのTomさん、Satomiさんご夫婦に会いにいきました。Billさんが教えてくれたところによると、こちらで日本式の鏝を購入できるとのことです。通常アメリカで手に入る鏝はやはりアメリカサイズで大きく四角形のものが中心となり、細かい仕上げには向かないので、こちらで日本の鏝を購入させていただくことにしました。

いざArizonaからNew Mexico へ

New Mexicoでも南部となるとメキシコ色が強くなってきました。朝ご飯に入ったカフェでもお客さんのほとんどがメキシカンハットをかぶっていました。カッコいいです。

New Mexico のカフェ

店内

ユタの景色とは違う車窓を楽しみつつ、教えてもらった地図を頼りに車を進めると、日本式の竹垣の門がお出迎えしてくれました。ここが今回の目的地のTomさんとSatomiさんのお宅です。

竹垣がお出迎え

TomさんとSatomiさんはBillさん同様ストローベールハウスを中心に建築活動を行っているとのことでしたが、土を中心とする左官仕上げ以外にもセメント仕上げや、木造建築など、幅広く建築活動を行っているようでした。実際に自身の家も2人でデザインビルドしており、この10年ほど仕事の合間に少しずつ手を加えて自宅の完成を楽しんでいました。

日本の鏝の取り扱いを始め、お庭や、インテリアのあちらこちらに日本を感じるデザインがとりこまれていました。

ここでも新たなライフスタイルとの出会いを楽しみました。

鏝を紹介してくれるTomさん

TomさんとSatomiさんの住むKingstonを見渡します。

帰路のなかで巨大な銅脈を見ることができるとTomさんが教えてくれたので見に行きました。その大きさは地球規模での掘削でもう100年以上も掘削が続けられているという銅山でした。とても人間に仕事とは思えないほどの大きさにアメリカを感じました。断面には様々な色をみることができます。

Santa Rita Copper Mine

Arizonaの左官屋さんに会いにいく

メキシコ国境近くのArizona’canelo’という場所に左官屋Billさんを訪ねにいきました。Utah州Bluffからは車で約10時間、お金と時間を掛けても会いに行きたいと思った理由は、Billさんがストローベールハウスの先駆者としてアメリカ国内外を含め多くの作品や著書を残しており、今回の私たちのストローベールハウスについても色々とメールで相談に乗ってくれていたからです。まだ左官作業の残る私たちのプロジェクトとしては、今回のBillさんとの出会いで多くのことを学びたいところです。

国境付近とのこともあってまわりはこれまでのユタの府風景とは一転、サボテンや草原が続きます。そして何にもない田舎道だというのに、とんでもない数の国境警備隊がうろうろしています。私達の車の後にも2台の国境警備隊パトロール車が尾行してきました。そんな中、不安を抱きながら指定された草原をかきわけて行くと、突然ストロベールの小集落が現れました。その集落こそが、Bill家でした。

とてつもなく広い敷地

bathhouse

日本人の有名左官職人が仕上げた満月

大工小屋

Billさん、夏の部屋

夏の部屋、テラス

実験小屋

リビングの椅子、もちろん土

何もないはずのこの土地ですが、Billさんのところには世界中から様々な人が訪れてくるようです。長い年月の中でBillさんとここを訪れる人達の手で作りあげられた造作物が、アメリカの左官についていろんなことを教えてくれました。

土色サンプルを教えてくれるBillさん

訪れる学生達が左官のサンプルを作る小屋。壁に塗られた土は何度も落として何度も塗られます。

練習小屋

色々な仕上げ、デティールを初め、多くを学ぶことができた今回のBillさん訪問でしたが、一番参考になったのはBillさんのライフスタイルでした。食事、お酒、住空間、家族、すべてが素晴らしいライフスタイルで、こんなに上手に人をもてなす家族がいるのだと勉強になりました。世界中から人々が訪れるのも納得です。

Billさん いい出会いになりました。