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Question from Students “Why do we clean the tools everyday?”

学生と建設作業をする際に、必ず聞かれる事があります。「なぜ、工具を毎日、綺麗にするのですか?」という質問です。

これまで、当然のように、使う物を綺麗にしてきたので、そんなことを真剣に考えませんでしたが、アメリカでは、理論的に答えなければならないので、ゆっくり考えてみました。

以下が、その理由だと思います。

1。道具の善し悪しによって、製作するものの完成度が違ってくるので、道具を常に最高の状態に保つため。

2。長く使う事によって、使う人の手に馴染むので、道具を毎日、手入れすることによって、出来るだけ長く使えるようにするため。

3。常に何が美しいのかということを考える訓練として、身の回りにあるもとを、常に美しい状態に保つため。

 

以前は、壊れると修理するのにお金が掛かるからという理由もあると思っていたのですが、学生から「安いからいいよ」という反応があり、びっくりしたと同時に、学生の言っている事も理解できるので、「値段が高いから、大事に扱う」とは言わないようにしています。

今日は、セメントミキサーを、修理したのですが、学生は、いつも、道具をぼろぼろにしてしまいます。そして、気にしません。

これが、壊れてしまったベアリング・サポートです。

完全に削れてしまい、とても、危険な状態でした。こんなことも、気がつかないで、ずっと使っている学生の無神経さが信じられませんが、道具を手入れする重要性を学生に教える事ができていないことに気がつく一日でした。

 

 

 

Spread to many teams

昨日の強風が一夜明け、今朝の冷え込みは冬のものでした。これまでは好んで日陰で作業していたものの、朝夕は日向作業でないとたまりません。(ただそれでも日中はみんなTシャツです。)

plumbing team

給水管と配管の交わる箇所が壁厚内で納まらず、配管の立ち上がりが出てきてしまう箇所がでてきてしまいました。最初から私も図面を一緒にみていたのに、、、未然に気づくことができませんでした。立体的に捉える訓練が必要です。

window team

こちらは窓チーム。アメリカでは断熱性などを考えて、樹脂サッシが一般的です。そのため、カットしたり、ビスを打ったり、といった加工がアルミサッシに比べて随分と楽です。DesignBuildにはもってこいで、いとも簡単にサッシがつけられていきます。

roof team (soffit)

roof team(sheeting)

屋根チームは残すは仕上げのみとなりました。今日は軒裏のラインをビシッとだすためにOSBを加工したものを梁に追加していきます。賢いアイデアです。

interior framing

インテリアのフレームはほぼ終了に近付いています。部屋の全貌が見え、それぞれ仕上げのデザインのイメージを膨らませているようです。

landscape team

 

そして最後に外構チーム、こちらはデッキと屋外暖炉の準備が行われています。外構は住宅の一部ではあるものの、比較的自由に素材や形を考えることが出来るのでメンバーは想像が膨らみすぎて、まとめるのに苦心しています。

Windy SKOW project day

今日は一年前の学生が行って未だ未完の”SKOW project”の現場です。丘の頂上に位置するこの現場では年中強い風が吹いていますが、今日は格段に強風でした。全てが砂まみれになりながらも一日、無事故でがんばったので、夕飯前にちょと体をおいしく暖めました!

After the good work

今日の私の仕事は左官の手直し、ストローベールで仕上げた壁の一部に横に亀裂が大きくしまっていたので、削って原因を見てみました。すると全てのクラックの原因はこの金網の端部が悪さをしていました。適切な下地処理が施されていなかったのが原因です。この場合はまだ引き渡しされていない現場なので問題があれば今のうちに直せますが、引き渡した過去の物件からも時折アフターメンテナンスの連絡が入ります。スタッフとしてドキドキしますが、でも失敗からはいつもいろいろ学ぶことがあります。

crack at the joint of metal lash

そして学生達は、去年の学生が途中で投げ出してしまった電気配線のやり直し作業です。図面と実物が一致していない上に、他人がやった仕事なので現状把握だけでも大変な作業です。クモの巣にまみれながらも床下から壁の中まで、解読作業をがんばってくれました。ありがとう!

Students struggled with understand electrical wiring and spiders.

My work outside the site.

現場には必ず一人はスタッフが付き添いますが、全員ではないので週に2度ほどはキャンパスに残って自分の時間を過ごすことが出来ます。自分の時間といっても、やることはDesignBuildBLUFFことばかりで、書類整理(レシートや予算の報告など)、たまったメールの整理、設備や道具の補修が主な内容です。

Atsushi is fixing a concrete mixer.

I’m making paster samples for current.

補修に関しては、①敷地が広大なので、部分的にひどい状態になっていてもあまりそういった箇所が目立たない。 ②様々な道具や資材を所有しているものの現場が最優先なので、自分たちのことまで手が回らない。③壊れた場合にすぐ直せる予算や、買い直す場所が近くにない。少し特殊な部品になればインターネットでの取り寄せか、車で一日をかける必要があります。④直した側から学生たちがまた壊してしまうなど、、、

自分たちの住む設備などは実はひどい有様なのです。

でも、そんな補修作業でも、普段の「監理」業務とは違い、自分自身でどう直すかdesign&build(設計施工)が出来るので気分は上々なのです。

 

structure lecture by Andy (engineer)

ここ数日、現在現場で作業をしているデンバー学生たちの教授がBLUFFを訪ねてくれています。しかも今回は構造家と一緒ということで現場にて構造の勉強会を開いてもらいました。

structure lecture by Andy (engineer)

上記の写真では今回もっとも複雑になってしまった屋根架構の説明をしています。この構造家は学生達の設計時点から指導してくれているので、プロジェクトを熟知している方なのです。

主な説明内容

:構造家としての視点、建築家としての視点の違い。相互理解の必要性

:構造を考える上で、何が変更可能で何が変更不可なのかを見極める重要性。

:窓の位置と屋根架構(梁架構)の関係。(今回は実際に窓を大きく設計したり、一番張り出しの大きな庇の足下の壁角が窓になっているために、梁の計画が複雑になってしまっています。)

:接合部分の考え方、(ピン接合を剛接合にする)

:出窓の詳細

:接合金具の正しい使い方

構造家ならではの視点に改めて気づかされ、法規に基づく指摘(検査官の様な指摘)に忘れていた大事な感覚が蘇ってきました。ネイティブアメリカンの居留地では建設法規もありませんし、学生の自力建設ということで細かい部分をかなり疎かにしていた自分に気がつきました。私の心の中で、(まあ、こんなものでいいでしょ)という考えが根を張っていたことに気付き、反省した一日となりました。

Against the backg

ここでは青空を背景にするだけで、なんだか特別な意味を持つものに見えてきます。

turn of the light

to our house!